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「完全養殖ウナギ」手頃な価格で食卓に並ぶ日は来るのか? 試験販売で即日完売、10万尾量産へ
佐伯市
世界で初となる「完全養殖ウナギ」の一般販売が始まりました。天然資源の減少で価格の高騰が続いていますが、私たちの日常の食卓に手頃な価格で並ぶ日が来るのでしょうか。今後は都内のデパートでの試験販売も予定。実現に向けた取り組みの最前線を追いました。
初の試験販売は即日完売
試験販売が行われたのは、東京・築地のうなぎ料理店。完全養殖ウナギの冷凍かば焼き1尾4500円(税込)は、数量限定の45尾が即日完売しました。

価格は通常の養殖ウナギの約2倍でしたが、消費者の関心の高さを示す結果となっています。
販売したのは、1973年設立の山田水産(大分県佐伯市)です。約30年前から鹿児島の工場でウナギの養殖事業を展開。2018年に完全養殖に着手し、2022年からは国の水産研究・教育機構と共同で技術開発を進めてきました。
絶滅危惧種を救う「完全養殖」とは
これまでのウナギの養殖は、天然の稚魚「シラスウナギ」を漁獲して育てる方法が主流でした。しかし、国内の漁獲量は激減し、ニホンウナギは絶滅危惧種に指定されています。

一方の完全養殖は、卵から人の手でふ化・育成し、成魚が再び卵を産むサイクルを確立することで、天然資源に頼らない持続可能な供給を可能にする技術です。
山田水産・山田信太郎社長:
「人工ふ化したシラスは様々な研究所で確立されていますが、そこから養鰻する設備がないとできません。『魚屋として持続可能なウナギ文化の継続のために取り組まなければいけないよね』と担当者と話し合い、挑戦を決めました。」
「最初にふ化したときは感動しました。自分たちで成し遂げることができたんだ、という思いでしたね」
コストの壁
完全養殖そのものは、国の研究機関が16年前に成功していましたが、長年にわたりコストが大きな壁となっていました。

20年前は年間10〜100匹程度しか育てられず、シラスウナギになる前の「仔魚」(レプトセファルス)1匹あたりの生産コストは、数十万〜数百万円にのぼっていました。
研究を重ねた結果、エサの改良などにより1匹あたりの生産コストを約1800円まで抑えることに成功。年間1万尾以上のシラスウナギの生産が実現し、今回の販売へとこぎつけました。
山田水産・山田信太郎社長:
「レプトセファルスからシラスに育てる際、生存率が落ちるので一番難しいです。結果が見えない中、設備投資してリスクを背負って挑戦することが最大のハードルでした」
政界も注目、量産へ
ウナギの完全養殖は、政界も注目しています。試食した高市総理は自身のSNSで、「脂のりが抜群、ふっくらととろけるような口当たりで、お箸が止まりませんでした」とのコメントを投稿しました。
山田水産・山田信太郎社長:
「メーカーにとって『美味しいか否か』は一番大事なので、非常にうれしいコメントでした。世の中の皆さんがこんなにウナギに関心を持ち、期待されているんだという気持ちを感じました」
現時点では価格や生産量の面で課題は残りますが、山田社長は2028年までに年間10万尾のシラスウナギ生産を目標に掲げています。

山田水産・山田信太郎社長:
「母数を増やして残る個体を確保するようにしたい。山田の現場の仕事を世の中に出せるように、そしてみんなに喜んでもらえることをやっていきたい」
店頭販売やイオングループの通販サイトで即日完売した「完全養殖ウナギ」。同社は7月、東京の「日本橋三越本店」で試験販売を行う予定です。多くの消費者に届けることで、市場のニーズや評価をさらに検証していく方針です。
#佐伯市 #深堀りnews #完全養殖ウナギ
関連リンク
・OBSニュース「「完全養殖ウナギ」手頃な価格で食卓に並ぶ日は来るのか? 試験販売で即日完売、10万尾量産へ」
・Youtube OBSNews「「完全養殖ウナギ」手頃な価格で食卓に並ぶ日は来るのか? 試験販売で即日完売、10万尾量産へ」
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